Tour de France 2010


7月の3週間、フランス全土を駆け抜ける年に一度の世界最大の自転車レース
「ツール・ド・フランス」が開催され、7月25日にパリのシャンゼリゼ大通り
のゴールに到達しました。
夏のヴァカンスシーズンの幕開けと共に始まるこのレースは今年で通算96回目。
大会史上最多優勝 保持者、ランス・アームストロング選手の
今大会限りでの引退表明、その他各国の強豪選手が久々に揃うなど
いつになく注目を集める内容となりました。


ツール・ド・フランスは、長い歴史をもつ国民的スポーツ。
毎年おじいちゃんやおばあちゃんから子ども達まで、それぞれに楽しんでいます。
素敵なところは、たとえ自転車レースに興味がわかなくても、
レースの舞台となるフランスの各地方の美しい風景を、
テレビ中継で堪能できること。ひまわり畑や、どこまでも続く
金色の麦畑、南仏の小さな村や古い街並、険しいアルプスや
ピレネー山脈の緑豊かな山並みなど、フランスの自然と
各地の歴史的建造物 をゆっくりと観られることも楽しみのひとつです。
そして、長い旅路の終わりに美しいパリの街を周り、シャンゼリゼの石畳を
大勢の観客に見守られる中ゴールします。
また、自分たちの街にツール一行が来るとなると、それは何ともうれしい
出来事。街をあげて並木道やショーウィンドウを飾り、選手や各国から観
戦にくる人々を歓迎します。こうして子ども達が夏休みに観た自転車の
ヒーローに憧れて、新しい世代の選手が誕生していくのでしょう。
今年は、スペインのアルベルト・コンタドール選手 が、大会中激戦を繰り広げた
アンディ・シュレク選手をわずか39秒差で退けて、2年連続でマイヨジョーヌ
(総合優勝者に捧げられる黄色いジャージ)を獲得しました。
アームストロング選手は、個人順位はふるいませんでしたが、
自らのチームをチーム優勝に導くことで、最後の花道を走り抜けました。
20日間という長いツールを終えた選手達は、これからがヴァカンス。
労をねぎらいまた来年へ向けて準備を始めます。
観ている私たちはすでに来年が待ち遠しくなります! 
À l’année prochaine!